奈良市写真美術館を出て、再び奈良公園への道を歩いて行くと、時間はもう正午を回っています。どうりでお腹が空く訳ですが、信号待ちをしていた交差点に美味しそうなパン屋さんが。
店名はノモケマナ。反対から読むとナマケモノだから、逆に働き者って事かな?自家製天然酵母、国産小麦の全粒粉と、とてもオーガニックな雰囲気のお店。ハード系のパンが中心のようで、数種類をチョイス。店を出て隣を見ると、奈良の食材に拘ったというタイ料理のお店が。しかし残念ながら満席で、私達はとりあえず奈良公園に。
途中、池の向こうに見える五重塔がとても綺麗だったのでパチリ。
紅葉と五重塔、なんともいえない景色で、あ~日本人に生まれて良かったぁ、と感じる一時。
更に、奈良公園を東大寺に向かって歩いて行くと、なにやら楽しげなイベントが催されていました。

奈良フードフェスティバルと銘打った催しでしたが、参加店数はそれほど多くなく、割とこじんまりとした印象。それでも参加しているお店はどこも魅力的なお店のようで、会場は活気に溢れていました。
奈良の食材や加工品が目を惹くオーガニックなブースで一休み。くるみの木という地元のカフェのスープやデザートを購入。

左手前は、干し柿に蘇という日本古来のチーズのような食材が載ったデザート。蘇は思ったより淡白な味わいでクセも無く、柿の風味の方が強いくらい。右手前は芋のスープでしたが、肌寒いこの日にはぴったりの料理。
右後ろのトマトジュースは、あんまり美味しかったので、お土産に買ってしまいました。これは治道のトマトじゅーすというジュースで、どうやら委託販売されていたもののようです。左最後方は、はちまつ養蜂農場の蜂蜜プリン。木次のノンホモ牛乳を始め、素材には拘っているようですが、思ったより蜂蜜の風味が弱かったのが残念。
丁度いいので先ほど購入したノモケマナのパンも頂いちゃいました。

既に売り切れていましたが、ノモケマナのパンも販売されていたようです。だからという訳ではないのですが、気兼ねなくパンをパクリ。お店で比較的ソフトと聞かされていた、クリームパンやアンパンも結構しっかりとした噛み応えで、食感は全体にハードなもの。
よく噛んで、噛み締めるほどにじんわりと甘味が出てくる、とても美味しいパン。中でも、オリーブの風味がよく効いたパンと、ほんのり塩気のある甘さ控えめなアンパンが私の好み。小豆の風味がしっかりと感じられる餡でしたが、それに限らず素材にはかなり気を遣っておられるようです。

可愛い鹿の形のサブレ。こちらはくるみの木のもので、もちろん無添加。突出したものはありませんでしたが、優しい味わいのサブレでした。
オーガニックなブースを後にして、しばらく歩いて行くと、臨時とは思えないほど本格的な雰囲気のカフェが。でもかなりの行列だったので、その隣のピザを食べる事に。

トラットリア・ピアノというお店なのだとか。
待つこと20分ほど、この日限定の奈良の野菜ピザが焼きあがりました。
奈良の野菜は濃厚で美味しかったですが、チーズや生地の風味が弱くてちょっと負けている感じ。それでも、春菊やミョウガがピザに合う、というのは新しい発見でした。
お腹も膨れたので、東大寺に向けて再び歩きだし南大門へ。仁王像の阿と、

吽がお出迎え。いつ見ても凄い迫力で、その存在感に圧倒されてしまいます。
大仏殿はやはり凄い人出でしたが、横に逸れて戒壇堂へ向かうと次第に落ち着きを取り戻してきました。
ここでじっくりと観る四天王像は、やはり格別のもの。新薬師寺でも感じましたが、これ程の仏像を見ないで帰るのは本当にもったいないと思うのです。でも、観光客でごった返す戒壇堂なんてのもあまり見たくはありませんが...
それにしても、やはり奈良はいいですね。今回は大仏殿や法華堂には足を運びませんでしたが、それでもふらっと歩いて一体いくつの国宝仏を観る事ができたのでしょうか。歩いて回れる範囲内に、これだけの国宝仏や国宝建造物が集まっている所はもちろん奈良だけでしょうけど、世界的に見てもこれ程まで美術的、歴史的遺産が密集しているところも珍しいのではないでしょうか?
お寺や仏像が大好きな私の様な人間にとって、奈良や京都、それに高野山等がすぐ近くにある関西に生まれ育ったという事は、本当に幸せな事だと感じるのです。
ノモケマナ
URL(食べログ) http://r.tabelog.com/nara/A2901/A290101/29004272/
TRATTORIA piano トラットリア・ピアノ
URL http://piano.syncronicity.co.jp/
くるみの木
URL http://www.kuruminoki.co.jp/
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