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比良山荘で熊鍋@大津市

 日曜は久しぶりに、比良山荘へ熊鍋を食べに。最初に熊鍋を食べて以来、年に一度はと思っていたのですが、2年越しとなってしまいました。

Photo 大津市を過ぎ、山間部に入ると見事な雪景色。国道367号線の車道は綺麗に除雪されているのでノーマルタイヤでも行けますが、横道は人の背丈ほども雪が積もっています。比良山荘前も御覧の通り。庭や畑も、すっかり雪に覆われていました。

Photo_3 山荘前の側溝には、上流の滝からの清水が流れています。澄んだ清らかな流れは、そのまま比良山荘の庭の池に引き込まれていて、この池で鯉や鮎が泳がされています。ここの鮎や鯉に臭味が感じられないのも、この清水があればこそなのでしょうね。この流れで地元の方が大根を洗っていたのがとても微笑ましくて、それが今でも忘れられません。

Photo_2 そして、部屋に入ると外の寒さが嘘のよう。センスのいい、とても落ち着いた雰囲気の室内からは、雪が降り積もった庭が見渡せます。夏の緑豊かな風景もいいですが、一面真っ白なこの眺めはまた格別。この部屋の雰囲気や豊かな自然、澄んだ空気や水、それらがもうすでに御馳走なのです。

Photo_4 熊鍋はもちろん美味しいのですが、それまでに出てくる料理がまた最高。左はなんと鯉の白子。癖の無い淡白な味わいと、トロトロの食感、それに出汁のしっかり効いた餡がかかり、なんとも言えない旨さ。ワサビももちろん本ワサビで、絶妙にこの料理に合っているのです。

右は、鮒寿司ならぬ鮎寿司。鮒寿司ほど香りはきつくなく、食べ易い印象。とはいえやはり濃厚な風味なので、ダメな人もいるでしょうね。ウォッシュタイプのチーズが食べられる人なら大丈夫かな。それにしてもこの風味、日本酒が欲しくて堪らなくなりますね。

Photo_5 お造りは左から、鹿、岩魚、鯉の洗いです。鹿は辛味大根と頂くのですが、この相性がまた抜群で。そのままだと僅かに感じる獣臭さを、辛味大根が旨く消し去り、尚且つその旨味を引き立てているのです。数ある生肉の中でも、この刺身は最高の部類に入るのではないでしょうか。

そして、臭味が無く旨味たっぷりの鯉の旨さもさることながら、岩魚の刺身がまたとても美味しくて。口に含むと、泳いでいた清流が思い浮かぶような、そんな鮮烈な味わいでした。

Photo_6 その岩魚の香味焼きがこちら。添えられているのは大根の子供?おせち料理に使われるそうですが、私は食べるのが初めてで、しゃくしゃくした歯応えがいいですね。もちろん、木の芽の風味が効いた岩魚の美味しさは格別。しっかりとした味付けながら、風味がちゃんと残っている岩魚の力強い味わいが印象的でした。

Photo_7 そしていよいよ熊の登場。冬眠を控えてたっぷりと栄養を蓄えた熊の肉は、御覧のとおりの見事な脂身。赤身の倍ほども脂身があります。中央に牡丹のように盛られている部分なんて、ほぼ100%脂身で、初めての人だと、先ずこのインパクトにたじろいでしまうのではないでしょうか?

Photo_9Photo_8  熊肉の前に、先ず野菜が茹でられていきます。出汁は、すき焼きの割り下を少し薄くしたような、甘辛いもの。そのままだとやや濃く感じますが、熊肉や野菜の旨味を吸って、これがなんとも美味しくなっていくのです。

この日は6人で、2つの鍋で頂いたのですが、御主人がテキパキと両方の鍋に素材を投入してくれるのに思わず見とれてしまいました。こちらが食べるスピードを見て上手く調整して素材を入れてくれるので、私達はひたすら食べる事に集中するのみ。

Photo_10 熊肉は、さっと火を通す程度。チリチリと縮まった脂身は臭みなど一切無く、この世の物とは思えないほどの旨さ。赤身の部分ももちろん美味しいのですが、この鍋の主役は間違いなくこの脂身でしょう。脂身と言うより、旨味の詰まったコラーゲンといった感じで、噛み締めるほどにぽ~っと放心状態になるような...鍋にしてこれ以上美味しい肉なんて他にあるでしょうか?人間の力など及ばない、野生の動物が持つ凄みのようなものを感じずにはいられません。

そして、野菜がまた熊肉に負けず劣らずの旨さ。穏やかな苦味が心地よい京菊菜、煮込むほどに旨味を吸い美味しくなる独活、歯応えのいいセリ、風味豊かな葱、どれもがでしゃばり過ぎず主役の熊肉を引き立てつつ、その旨味ももらい堪えられない美味しさになっているのです。

Photo_11 鍋の中身がすっかり無くなりかけると、岩魚の骨煎餅が出てきます。カリカリの岩魚は、歯応えも心地よく、これまた酒が欲しくなりますね。添えられているフキノトウの天ぷらの苦味がまた鮮烈で。春を待つ山菜の、力強さのようなものが感じられました。

Photo_13Photo_12  その間にも、鍋には栃餅が。鄙びた風味の栃餅は、とろとろに煮込んだ方が酸味が抜けて美味しく感じられました。そして、その後には饂飩が。これはもう、美味しくない訳がないですよね。

Photo_15Photo_14  残った出汁があまりにもったいなく、最後は雑炊で。鯉こくと共に頂きました。鯉こくはいつもながらの美味しさで、臭みがなく旨味たっぷりな味わい。雑炊は、けっこう膨らんだお腹にもすっと入る優しい美味しさでした。

Photo_16 最後はデザートで締め。柚子のシャーベットと、大粒のイチゴです。柚子のシャーベットは結構しっかりした甘さながら、柚子の風味がしっかりと効いています。イチゴもとても甘くて美味しかったですが、以前頂いた完熟柿のインパクトには負けるかな。

この後お腹いっぱいの一行は、1時間ほど横になりうとうとと。12時から16時まで、ほぼ4時間ほどの滞在は、文字通りあっという間に過ぎていきました。楽しい時間って、ほんと過ぎるのが早いですよね。

今回も、最高の料理に最高のもてなし、そして最高の環境が揃い、身も心も大満足となりました。熊鍋は一人前15750円。猪も頂ける猪熊鍋もあり、猪も相当な旨さなのですが、やはり熊肉には一歩及ばないというのが正直なところ。事実、2度目に訪れる人はほぼ熊鍋を注文するそうです。

比良山荘

住所 滋賀県大津市葛川坊村町94

TEL 077-599-2058

営業時間 11:30-14:00 17:00-19:00予約制

火曜定休

URL http://www.hirasansou.com/

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コメント

 これはすごいですね~~coldsweats02
 クマ肉がそんなにおいしいとは知りませんでした。
 和歌山でも、地元の山の幸を食べさせるお店はあるでしょうが、クマをメインにこれだけの内容の料理となると…。
 しかも風情ある店内で最高のもてなしをしてくれるようですから、大津まで行く甲斐ありまくりですねshine
 しかし、鍋のシメに餅とうどんと雑炊。
 ここまで食べ尽くすためには、岡電さんほどの胃袋がなければ難しいかもsweat02(うらやましいsmile

投稿: 甕 | 2009年1月23日 (金) 11時44分

私ほどの胃袋が無くても全然大丈夫ですよ。
もちろんお腹いっぱいにはなりますけど、女性の方でも最後まで食べられましたから。
私以外の人は、もう何も食べられないってくらいお腹いっぱいになっていたみたいですが、晩御飯の洋食も普通に食べられましたし。
量は多くても野菜が多いし、なにより熊肉は全然しつこくないので、胃にもたれないのですよね。

投稿: 岡電 | 2009年1月23日 (金) 21時46分

食べてみたいな
クマー肉(ノ´Д`)ノ'`ァ'`ァ

投稿: macha | 2009年1月28日 (水) 01時56分

 もうね、ここで熊肉を食べてしまってから、テレビなんかで熊が出てくると美味しそうって思っちゃうんですhappy02

投稿: | 2009年1月28日 (水) 06時40分

 えっと、本気でここに行きたいと考えており…いろいろ教えてくださいませmemopencil
 (といっても「シヌまでに一度は行ってみせるrock」ってレベルの話ですけどcoldsweats01

①料理の金額・内容について
 熊鍋は15,750円とのことですが、今回岡電さん達が召し上がったものは、全てそのコースに含まれているのでしょうか?

②部屋代について
 食後はしばしまどろんだりして寛げたようですけど、休憩の部屋代は別とか…??

③比良山荘へのアクセスについて
 熊を味わうためには雪の季節に行かねばならないわけで、しかしかなり険しい道でしょうかねぇ。
 タイヤに相応の準備を施していかねば無理?
 スキーとか行ったことないんで、豪雪地帯の常識がわからないのです、私。
 HPには書いてなかったけど、電車やバス、はたまた比良山荘の送迎車などを利用して行けたりはするのかしら?

④メンバー選抜時の注意点
 ご同行者の中に「クマはちょっと…shock」と怖がる方はいませんでした?
 いや、岡電隊長率いる御一行だからそんなことはなかろうが、ウチなんか母はビビりそうだし、兄はクマと聞いただけで食い物とは信じないだろうし…ヘタレな連中をその気にさせられるかどうかsweat01
 ま、家族でがムリなら友達を誘おうと思いますthink
 味的な面では、クセがあって一般ウケするか微妙なものは鮎寿司くらいかな?

⑤比良山荘の繁盛ぶりについて
 「クマ予約は〇か月待ち状態」ってかんじでしょうか?

⑥クマ料理の期間について
 おそらく猟期と同じで2/15頃までなんでしょうね。
 クマが殖えすぎて期間が延長された場合は、それに準ずるとかかな。


 比良山荘に直接尋ねればよいのでしょうが、ご存じの範囲で岡電さんにお尋ねしたくお願いしま~すhappy01
 ほんと、この立地環境の素晴らしさなども含め、全てにおいて最上のごちそうなんでしょうね。
 いつの日か比良山荘を獲得してみせるsign03shine


 先日テレビでここをみて、とても良いかんじでした。
 古代蓮のレンコン餅?を食べてみたいと思ったけど、HPには特に載っていないようです。
http://homepage1.nifty.com/sugigohei/index.html

投稿: 甕 | 2009年1月28日 (水) 11時42分

 番号順にお答えしまっすhappy01

① 料金は、コースで15750円です。
但し、10%のサービス料金がかかります。
お酒などを入れると、一人18000円~20000円といったところでしょうか。

② 基本的に、食事は個室で頂きますが、部屋料金というものはありません。
大抵は、食後1時間ほど横になってまどろんでいますが、何も言われたことはないです。
ただ、今回は食事時間が長く4時ごろまでいたので、やんわりと退室を促されましたが。
それも、泊まりの客がこの日は多かった為でしょうけど、基本的に食後1時間くらいのんびりするくらいはOKのようです。

③ 今季は雪が多いそうで、万全を期すならせめてチェーンの必要はありそうです。
道中の道はきれいに除雪されているので、昼間に走るならノーマルタイヤでも行けますが、駐車場へ向かう道は雪がしっかり積もっているので、注意が必要です。
ただ、それもわずか100Mほどですので、徐行すれば今回もノーマルタイヤで乗り切ってしまいました。
雪の情報は、予約の際はもちろん、予約日前日も電話で教えて頂き、とても有難かったです。
ここらへんの気配りも行き届いていていいですね。
公共機関は京都バスが運行しているようですが、時刻表を見ると、朝と夕方の1日2本のみのようです。
http://www.kyotobus.jp/
こちらから路線図が見れます。出町柳から坊村までですね。

④ 熊がちょっとという人には、猪とセットの猪熊鍋がいいかもしれません。
ただし、どちらがクセの無い肉かと聞かれたら、私は間違いなく熊肉と答えますが。
熊に拘らないのなら、松茸と子持ち鮎の美味しい秋もお奨めですよ。

⑤ それほどの予約待ちはありませんが、団体の予約もあるようですので、やはり2週間くらい前には予約が必要かと。

⑥ 期間は11月から、2月末までと聞きました。
しかし、値段は少し高くなりますが、冬眠を控えたっぷり脂の乗った熊肉がいただける冬季がいいと思います。

枚方のお店も、とてもいい感じですね!
大阪にもこんな所があるなんて、ちょっと驚きです。φ(・ω・ )メモメモ

投稿: 岡電 | 2009年1月28日 (水) 21時01分

 うお~ご丁寧な返信、どうもありがとうございますheart04
 そうか、サービス料がいるんですね。
 でもクマなんて稀少な食材ですし、対価は高くあるべきと思います。
 もしお手軽価格だったりしたら、お客が殺到してえらいことになっちゃいそう。
 猪よりクセがないとは…「クマ」という響きだけで引く人は多そうだけど、もし肉の正体を明かさず食べさせたらどんな反応なんでしょうねsmile
 うちなんか家族で行くなら平日でしょうから、比較的空いている時にゆっくりさせてもらえるかも。
 そしてバスの情報もありがとうございます。
 よくよく見ればHPにも少し書いていたのに、うっかり見落としていましたwobbly
 日に2~3便しかバスがない上、昼食にピッタリなタイミングでは行けないようで…。
 電車バス使用なら泊まりしかないのんかぁ~sweat01
 それほどに閑静な山の中に佇む究極のオーベルジュeventshine
 せっかくこんな素晴らしいところまで出かけるなら、泊まらなければ却ってもったいないのかも。
 情報を参考にさせて頂き、いつか必ず行ってみたいと思いますscissors
 (かなりひとりで盛り上がり中upup

投稿: 甕 | 2009年1月28日 (水) 22時47分

 そうですね。バスは泊まりでしか利用出来ない感じですね。
でも、泊まりで熊鍋も食べると、一人3万は確実にいるでしょう。
秋なら、泊まりで行っても自然の中を散策出来ますが、冬はすっかり雪に包まれているので、一般人には厳しいかもしれません。
今回も、泊まりに来ているのはしっかりと装備をした山登りをする人ばかりでしたし。
それでも、やはり一押しは熊鍋ですので、是非盛り上がりまくって行ってみて下さいsign03

投稿: 岡電 | 2009年1月30日 (金) 07時40分

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